新刊紹介

『最新 航空事業論』(第2版)

井上 いのうえ 泰日子 やすひこ (ABIC会員、元日本航空)著
発行所:日本評論社 2016年12月10日発行 定価2,800円+税

 「日本の常識は世界の非常識」と言って人気の評論家がかつて活躍していたが、「航空」の世界もそうだと思うことが多い。国連の発表によると、世界を旅行する人の数は約12億人(2015年)、利用交通機関は圧倒的に航空が多い。(鉄道のシェアは2%)なぜなら、鉄道は海を越えられないし、船は陸を移動できないからである。航空は空港さえあれば地球上どこでも行ける“グローバルな性質”を持って誕生してきたものなのである。しかし、わが国では「航空が便利か、鉄道が便利か?」などと論じられることが多い。さらに、欧米でも中国でも、航空輸送と航空機製造は一体となって国の経済と安全保障を支えているが、わが国ではこの連携は薄いものである。
 本書では、このような問題意識を背景に、以下のような内容の解説に挑戦した。第1章「航空とは何か」 第2章「航空の歴史」 第3章「LCCが世界を変える」 第4章「航空事業の特性と運賃」 第5章「米国チャプター11」 第6章「JALの破綻と復活」 第7章「規制緩和とオープンスカイ政策」 第8章「航空機製造ビジネス」 第9章「三菱リージョナルジェット飛翔」 第10章「空港」 第11章「国際航空法」 第12章「アライアンスから経営統合へ」 第13章「航空保安対策」 第14章「航空管制」 第15章「航空の未来を予測する」 第16章「航空会社と就職活動」