活動会員のレポート

高校生国際交流の集い2023

関西デスクコーディネーター  たちばな 弘志 ひろし (元 三井物産)


参加者全員で

プレゼンテーション風景

 8月3-4日、真夏の太陽が照り付ける関西学院大学西宮上ケ原キャンパスに、今回で17回目となる「高校生国際交流の集い」に参加する高校生と留学生が集まった。2022年は1日目はオンライン開催だったが、コロナ禍を経て、2023年は2019年以来の全日程対面形式での開催が戻ってきた。
 このイベントは、関西学院大学研究推進社会連携機構のスタッフと同大学の学生組織KGIH (Kwansei Gakuin Global Inspiration with Highschool)のスタッフが年初から関係者と緊密な連携を取りつつ準備してきたものである。今回は大阪府立千里高等学校、大阪府立箕面高等学校、兵庫県立国際高等学校、兵庫県立兵庫高等学校、神戸市立葺合高等学校、関西学院高等部、関西学院千里国際高等部、啓明学院高等学校、帝塚山学院高等学校の9校から計30人の高校生が参加した。留学生は、米国、コスタリカ、パナマ、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、タイ、ニュージーランドの11ヵ国から計14人が参加し、参加者総数は計44人となった。
 「Be a Changemaker ~課題に気づき、未来を築く~」というイベントスローガンの下、関西学院大学副学長・研究推進社会連携機構長の土井教授による開会スピーチでイベントが始まった。最初に、現在米国で研究生活をされている関西学院大学出身の金美穂先生が、サンフランシスコからオンラインでゲストスピーカーとして登壇し、アントレプレナーシップについて分かりやすく講演された。金先生は、この場に集った生徒たちに向けて、アントレプレナーの気持ちになって積極的にディスカッションに参加してほしいとエールを送られた。続いて、学生スタッフによる自己紹介と丁寧なオリエンテーションが行われた。
 昼食後、程よく温度管理された体育館で、生徒たちはゲームを通じて互いに打ち解けあった。その後、七つのグループに分かれ、グループごとに決められたSDGsに関連する諸課題を解決するためのビジネスモデルについて、生徒たちの間でディスカッションが始まった。KGIHのスタッフは生徒たちと積極的にコミュニケーションを取り、ディスカッションの進行を支援した。夕食後は、関西学院大学の宿泊施設に移動し、国際交流を続けた。
 2日目も、生徒たちはパワーポイントを駆使して資料を作成するなど互いに協力しながらグループディスカッションを続けた。そして夕刻、少し緊張した面持ちで最終プログラムのプレゼンテーションに臨んだ。
 プレゼンテーションでは、ABICからも岩田事務局長、板倉コーディネーター、私の3人も審査員として参加し、全力で評価に臨んだ。閉会式では、岩田事務局長によるスピーチの後、審査結果が発表され、上位入賞グループに岩田事務局長より表彰状と賞品が授与された。次いで、関西学院大学研究推進社会連携機構副機構長・社会連携センター長の片山教授より参加者全員に修了証が授与された。
 KGIHのスタッフの中には、高校生の時にこのイベントに参加した経験のあるメンバーも多い。今回は初めての海外からのオンラインでのゲストスピーチ、また、プレゼンテーションの審査方法の見直しなど、さまざまな工夫が見られた。これからもこの国際交流イベントが参加者を含め関係者にとってより良い集いへと発展していけるよう、ABICとしても全面的に協力していきたい。