活動会員のレポート

東京国際交流館での活動

留学生支援担当コーディネーター  山田 やまだ たかし (元 丸紅)

 文科省傘下の独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が運営する東京国際交流館(TIEC)には、現在、単身者用612室、家族帯同者用164室、合計776室に約1,000人が居住している。ABICはTIECにおいて日本語広場、日本文化教室(茶道、華道、書道、空手、囲碁、将棋)、春・秋のバザー、国際交流フェスティバルでの日本文化体験教室、さらにはTIEC居住者の育児健診通訳など、さまざまな支援を行っている。


日本語広場


日本語広場

 広場では日曜日を除き対面およびオンラインで日本語教室を開いており、23人の講師が日本語指導に当たっている。3-5月、8-10月に居住者の大半が入れ替わるので、2022年からその時期に合わせて、日本語広場・日本文化教室の紹介、オンライン授業の募集等のメールをJASSO経由で新入居者に一斉に出している。その当初は参加者が多いが、徐々に減っていくのが課題である。ここ数年、各大学は日本語初心者に対し「生活の日本語」を教える講座を学内に開設しており、ほとんどのTIEC居住者が利用している。それが多分に影響して日本語広場の初級1、初級2クラスへの参加者が少なくなっているのではないかと考え、その二つのクラスへの参加者を増やすために、四つの対策を講じることにした。1)JASSOが新入居者に入居案内を出す際に、日本語広場・日本文化教室の紹介、オンライン授業の募集等を添付してもらい、新入居者に確実に届くようにした。2)居住者へのアンケートを基に10月から水曜日に限り試験的に授業開始時間を従来の10時30分から18時に変更し、今後の推移を注視することにした。3)10月から対面の初級1クラスで教材として国際交流基金がウェブ上で公開している「いろどり入門」を使用し、指導内容に一貫性を持たせるようにした。4)10月からオンライン授業を再編し、オンラインでは難しいとされてきた初級1を新たに3クラス設け、初級2を3クラスから1クラスに、中級を3クラスから2クラスに変更した。この四つの対策で日本語広場への参加者増を期待したい。


国際交流フェスティバルでの日本文化体験教室
 10月28日の国際交流フェスティバルで華道、書道、空手の体験教室をそれぞれの開始時間をずらして開催した。全体で延べ約70人が来場し、1日で複数の日本文化に触れることができたと好評であった。今回は居住者の参加が多く、毎月1回開催している各文化教室への参加者増につながることを期待したい。


華道体験教室

書道体験教室

空手体験教室


留学生支援バザー
 春のバザーは5月に開催し盛況であった。秋のバザーは11月11-12日に開催予定。毎回、ABIC活動会員および法人会員各社に多くの物品を寄贈いただいており、ご協力いただいた皆さまに心からお礼申し上げるとともに、今後ともご支援・ご協力いただきますよう切にお願い申し上げます。