マンスリー・レポート No.17 (2002年3月)
国際社会貢献活動のニーズ調査報告

 日本貿易会では、高齢者雇用推進事業の一環として、国際社会貢献活動のニーズ調査を行っており、国際社会貢献センターの協力を得て、「タイ・カンボジア」と「中国」における現地調査をそれぞれ実施いたしました。

タイ・カンボジア現地調査グループに参加して

 タイ・カンボジア現地調査グループには、国際社会貢献センター(ABIC)の吉川和夫メコンデスク担当コーディネーターに参加していただき、日本貿易会から池上久雄(常務理事 兼 ABIC理事長)、横溝博一(社会貢献グループ主任)が参加いたしました。

タイ経済技術協力局(DTEC)にて
カンボジア商業省にて

 同調査グループは、1月20日から1月27日までの日程で、タイ、カンボジアの2ヵ国をまわり、タイ、カンボジアの政府関連機関、日本大使館、JICA、JETORO、NGO等を訪問いたしました。

 以下、簡単ではありますが調査結果の概略を報告いたします。

【タイ】

  1. タイにおいてはすでに多数のJICA専門家、シニア海外ボランティアが派遣されていますが、現政府の提唱する「一村一品運動」や中小企業育成の分野においては商品化の分野における専門家のチーム派遣や個別企業への専門家紹介等、今後拡大の可能性が期待できそうです。

【カンボジア】

  1. カンボジアにおいては、農産物の加工や新規分野の開拓等基礎的な分野においてインドネシア西ジャワ州派遣のABIC専門家チーム派遣のような専門家チームの派遣等が有効だと思われました。
  2. すでに活動を始めているNGOの拠点に事務所管理・人事管理の専門家を送る可能性については、現地でお会いしたNGOスタッフから強い要請を受けましたので、NGO本部と相談のうえ、早急に進めることとしました(→その後、同NGOと専門家派遣で合意)。

 このように、高齢者雇用の促進につながるようなニーズをいくつか発掘することができましたので、今後の方向としてはいたずらに分野を拡散せず、当方の最も得意な分野での実績をひとつ作ることから始めて、これを発展させていくべきだろうと感じました。

(日本貿易会社会貢献グループ 横溝)

中国現地調査グループに参加して

 中国現地調査グループには、国際社会貢献センター(ABIC)の星博人コーディネーターに参加していただき、日本貿易会から高橋坦(理事・企画グループ担当)、関谷裕介(企画グループ課長代理)が参加しました。

 同調査グループは、1月31日から2月10日までの日程で、香港、深セン、上海、北京の4都市をまわり、中国の政府関連機関、6商社、ジェトロおよび日中投資促進機構などを訪問しました。

建設中の工場(第3テクノセンター)を視察する一行

 ABICとの関連が深いところでは、深センのテクノセンター、上海の高井伸夫法律事務所に伺いました。日本貿易会月報の特集やこのABIC PLAZAでお馴染みの深センで活躍中の神谷誠一さんともお会いすることができました。テクノセンターは、日本から進出してくる中小企業に生産設備等を貸与し支援していますが、最近は日本からの工場見学者が増え、以前にも増して多忙になったとのお話でした。月曜日から土曜日まで毎日フルワークで仕事に打ち込んでおられる姿を見て、その熱意に感動するとともに、ABICが果たしている役割の重要さを再認識しました。

 今回の調査では、総じて中国においては人材不足の感があり、各地においてABICが紹介できる人材が注目されましたが、今後どのような形でアプローチしていくかという課題も残りました。

 他方、貿易会の主力メンバーである6商社を訪問し、ABICの活動をご理解いただくとともに、現在の中国に対する見解を伺いました。WTO加盟により、中国脅威論などでますます脚光を浴びる中国ではありますが、現地の商社の方々は過大評価、過小評価せず、淡々と等身大の中国の成長を見続け商権の拡大にご尽力されておられるようすでありました。

 現在の中国の法規制は、日本や米国などで進化しつつある新しい商社ビジネスにはなじみにくいところもありますが、これからの中国は多様なビジネスチャンスが増えていくと予想され、商社がどのようなビジネスモデルを構築していくかについて大きな期待がかかります。このような状況下、高齢者雇用の促進につながるニーズが掘り起こしできると考えられます。

(日本貿易会企画グループ 関谷)

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