マンスリー・レポート No.50 (2005年2月)
在日外国大使館あれこれ

 東京にある外国大使館の商務部には、本国の企業から日本企業との取引に関連して各種の支援要請や日本人業者の斡旋依頼などが来る。このため各国大使館は日本人スタッフを抱えて対応しているが、仕事がオーバーフローしたときや経費節減目的でアウトソーシングするときには、ABICのビジネスサポート・サービスにも出番が回ってくるはずである。

 とは言え、カナダ大使館の場合、本国の企業からそのような要請や依頼があっても応じない方針をとっている。その代わり、そのような業務を提供できる日本企業を選考の上、国際貿易省のウェブサイトに掲載して、カナダ企業が直接コンタクトできるよう便宜を図っている。ABICもそのサービス・プロバイダーの1社として載っているが、引き合いはほとんどない。

オーストリア大使館マリオン商務官との打ち合わせ

 カリブ海のC国大使館は、ABICの擁するスペイン語通訳者に魅力を感じている。しかし残念なことに、慢性的予算不足のため、たとえ格安料金であっても有料サービスには手が出ない。やむを得ず、日本人スタッフが手分けして対応し何とか凌いでいるとのこと。

 オーストリア大使館には大変お世話になっている。連絡なども的確かつスピーディーで、さすがはドイツ語圏の国である。先日、受付で待っていたら、アポイントの時間キッカリに担当者が現れ、「まだ会議中なので、あと10分だけお待ちください」と言われた。これでは、こっちも間違っても遅刻などできないことになる。

 逆に、東アフリカのK国大使館は、先方からの要求で提出した見積書にもかかわらず、何ヵ月経ってもその結論が出ない。再三再四プッシュするのにも飽きて、「ファイルをクローズする」と宣言したら、「来年度の予算では何とか…」などと悠々としている。このような国と付き合うときは、「あせらず、あわてず、あてにせず、あきらめず」が常識だと聞き、直ちに納得。

 余談だが、このような大使館に限って、今どきにしては珍しい楽園という側面がある。門番などはいないし玄関は出入り自由。受付をすり抜けて廊下に出るとすぐ執務室が並んでいて、開け放されたドア越しに中が丸見えである。これには、テロ犯も拍子抜けだろう。

 この対極にあるのが米国大使館である。何台もの機動隊の車両が警護するなか、厳重に閉ざされた正門の脇の通用門をくぐるとき、まず荷物を調べられる。本館では、身分証明書(運転免許証)と携帯電話を取り上げられたうえに金属探知機をくぐらされる。しかも迎えに出てきた面会相手の先導がなければ中には入れない。

 ところでABICは、メコンデスク担当の吉川コーディネーターを通じて、タイ大使館とは非常に密接な関係にあり、何かとお世話になる一方、ABICもタイ国に対しいろいろと貢献している。ただ、これは通算25年間のタイ国駐在経験を誇る吉川氏なればこその話であり、このサクセス・ストーリーを簡単にコピーするわけにはいかない。多くの相手国はC国やK国のように、筆者が一度も足を踏み入れたことのない国だからである。

 いずれにしても、世界は広い。そして、国もさまざまである。したがって、ABICにとってもさまざまな出番があるはずだと思いたい。

 というわけで、外国大使館にコネをお持ちの方が、当該大使館でABICが対応可能なニーズを発見された場合には、ぜひsupport@abic.or.jp宛にご連絡いただきたい。

(外国企業支援担当コーディネーター 大道おおみち 豊彦とよひこ

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