マンスリー・レポート No.70 (2006年10月)
活動会員のレポート
  在日米国商工会議所のこと
  在日米国商業会議所(ACCJ)関西支部所長 吉冨よしとみ 茂隆しげたか(元 丸紅)

 2004年8月にABIC関西デスクの紹介で、在日米国商工会議所(The American Chamber of Commerce in Japan)関西支部所長というポストを得て、以来約2年弱勤務しています。

 ACCJは、1948年に日本で商工会議所を設立して以来58年を経過する歴史ある経済団体で、東京を本部として関西、中部に支部を持ち、全体で130業種からなる約1,300社の企業が入会しています。ACCJは会員の国籍を問わず、米国を中心に日本を含む40を超える国籍の経済人の組織として、約3,100名の会員を抱える、国内最大の国際経済団体です。

 主な活動内容は、大きく分けて以下の3つです。

  • Networking:数多くのセミナーや交流会、および各業界別の70近い委員会等を開催して、多国籍の会員間の交流や人脈拡大の機会を提供しています。
  • Information:独自の情報誌を配布したり、日本や海外の政治・経済界の第一線で活躍する著名人を講師に迎えて講演会を開催するなど、内外の最新情報を入手できる場を提供しています。
  • Advocacy:業界ごとの委員会では、外国企業の在日代表が日本国内で経済活動を円滑に遂行できるようにするうえでの諸問題を取り上げ、日米両国の政府関係者をはじめ日本の主要経済団体や商工会議所とも連携を取って、協議・議論を積み重ねたうえで必要に応じてACCJとしての提言を積極的に行っております。国内の外国経済団体の意見を代表するものとして、最近とみに政府関係者やマスコミの注目を集めるようになってきました。

 以上が、ACCJ全体としての主な活動内容です。東西の経済規模を反映してか関西支部は残念ながら200名に満たない小規模の組織ですが、関西支部独自のセミナーや交流会の企画運営を行っています。また、関西の大阪、神戸、京都の地元の商工会議所をはじめ、カナダやフランスの外国商工会議所との合同の交流会やイべントも開催しています。特に関西支部では会員数を増やすための独自の努力が求められており、現在、新たな戦略を策定中です。

 もう一つの重要な活動としては、関西の地方自治体が関西経済の活性化策の一つとして外国企業の直接投資誘致活動に積極的なのに呼応して、ACCJ関西支部内に専門の委員会を設け、米系企業の関西への直接投資を勧誘促進すべく、地方自治体との連携を強化し、支援体制を敷いて効果ある施策を検討しています。

 昨今、日本経済界は、異常な高成長を続ける中国をはじめ、IT関連産業をテコに急成長を見せるインドへの注目度が高く、アジア経済への戦略が最優先される現状にありますが、小生自身米国のビジネスパーソン達と日々触れ合う中で感じたことは、日本のビジネス界は米国に学ぶことがまだまだ多いということです。

 日本経済がバブル経済崩壊後の90年から約15年にわたって、頼るべき海図もない航海で漂流を続けている間に、米国は金融・通信・医薬産業等で新たなビジネスモデルを創出するなど、経済運営ではやはり一日の長があると実感することもしばしばです。

 第一線で活動するビジネスパーソン個々人の能力の高さ、特にプレゼンテーションの卓越性、議論を進めるうえでの説得力、また、社員の能力向上のための企業の施策、企業戦略の立案や遂行・レビューの仕方等を披瀝してくれる米国の企業人に触れるにつけ、日本の企業の経営幹部や社員に大いに参考になることが多いのではないかと思います。

 ACCJは国籍を問わない開かれた組織です。ABICの会員の方々はもちろん、商社の現役社員の方々にも是非ACCJにご入会いただいて、米国のビジネスパーソンと積極的に交流していただく中で、自己啓発を進め個人の能力を高めていただくとともに、より有効な企業戦略の立案に貢献していただければ、ABIC会員の小生にとって、これに優る幸せはありません。大阪商工会議所近辺にお越しの際には是非お立ち寄り下さい。また、ACCJのHPを是非ご覧ください(http://www.accj.or.jp/accj.or.jp/content/01_home)。

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