マンスリー・レポート No.108 (2009年12月)
活動会員のレポート
  横浜隼人中学校語学研修授業
オーストラリアについて 講師の世戸会員

 2009年夏の甲子園に出場した横浜隼人高校の弟分にあたる横浜隼人中学から昨年11月下旬に語学研修への協力依頼があった。同校との接触は4年前に遡り、国際理解教育出前授業につき意見交換したものの、そのままになっていた。今回語学研修への協力団体を物色するに当たり、我がABICを思い出して頂いたもので、有難い巡り合わせであった。
 同校は英語教育に特色を出すべく、数年前から、修学旅行地をカナダのバンクーバーに設定したほか、英語のネイティブ・スピーカーを呼んで、2年生を学力別に組分けた十数名のグループで実用的な会話練習を行ってきた。今回はネイティブ・スピーカーに代えてABIC会員から英語圏での勤務時に味わった体験を基にした、外国語への適応や異文化理解などについての授業をお願いしたいというものであった。

 代々木のオリンピック記念青少年総合センターでの2泊3日という研修の初日の2009年12月22日午後、ABIC会員5名がそれぞれ4クラスで延べ20コマの授業を行った。授業時間が1コマ当り30分と限られたものではあったが、会員それぞれの勤務地での英語への適応体験と異文化理解を取り上げ、豊富な具体例を挙げて外国語習得が果たす役割を語った。

 稲永丈夫会員(元 住友商事)のイギリス、川本恒彦会員(元 三菱商事)のアメリカ、世戸哲郎会員(元 住友商事)のオーストラリア、前田勝男会員(元 丸紅)のシンガポ?ル、角井信行会員(元 丸紅)のカナダなど、英語圏の生活と文化をも含めた、言語習得のエッセンスを生徒達に伝えた。また、アクセントとイントネーションとリズムに意を用いれば、発音が下手でも通じ易いこと、熱意と気迫が相手を説得する力となることは、日本語会話と同じであることなどのコツも実例を挙げて披露した。

 一方、日本人の多くが、外国語、就中、英語習得がグローバリゼーションの最大のテーマと考えているようだが、言語で表現する内容の如何が、言語力と同等あるいはそれ以上の重要さを有することは、海外勤務豊富なABIC会員共通の認識であり、言語力を磨くと同時に優れた専門知識と豊富な一般常識を身につけることがグローバリゼーション時代を生き抜く力となる点を強調した。

 生徒は30分毎に次の講師が待機する教室に移動するという慌しさをものともせず、熱心に講師の話を聞き、メモを取り、積極的に質問を出すなど、この研修を前向きに活用しようとの熱意が滲み出ており、講師側もこのような研修で出前授業を行うのは初体験であったが、大いに元気づけられた。

 同様の語学研修に来年度も参加させていただけるようであれば、本年度の体験を踏まえて、より大きな効果を挙げるべく、学校側とも協議して準備したいと考えている。

(小中高国際理解教育コーディネーター 角井かくい 信行のぶゆき

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