授業をする筆者
講師陣6名(敬称略)前列左から千々松、西澤、奥村、
後列左から松本、鈴木、筆者(敬称略、順不同)
平成22年2月9日、練馬区関町北小学校6年生に、ABIC活動会員6名が現地での生活体験をもとに、6カ国について国際理解講話を90分同時進行で行った。本来はクラスの異なる6年生各自が興味を持つ国を選び、その国の歴史・地理・文化を予習し、同じ国に興味を持つ約25名がクラスを超えて各国別グループとなり、聴講した。講師の話が始まる前に、児童代表が挨拶したが、「この日に備えこの国についていろいろ調べたが、分からなかったところもあり、そこをよく理解したい」という、授業に向けた積極的な取り組み姿勢を感じた。
私は、米国での15年間の生活をもとに、興味の中心は学校制度や同年代の子供たちの日々の生活だろうと想定し、米国の人口や地図など基本的なデータや歴史は配布資料に記載し、講話は数多くの写真を集めたパワーポイントに沿って進めた。
導入部分で米国について知っていることを尋ねたが、オバマ大統領やマイケル・ジャクソンなどの最近話題になった人、また9.11事件を挙げた児童もいて驚いた。今から10年前彼らが2歳のときの事件で、覚えているわけではないので、事前の下調べでその内容を知ったのだと思う。普段は教科書や図鑑・年鑑や百科事典が中心の勉強方法と思うが、どこでどう調べたら良いのかということを考えるだけでも、この講話が児童の学習の仕方を見直す良い機会になったのではと思った。
意外だったのは、グアムやハワイも含めて米国に行ったことがある児童が三分の一ほどいたことであった。それが米国のことをもっと知りたいというきっかけにもなったのではないかと思うが、とりもなおさず何か身近なところから(児童だけでなく)国際理解を深めるのが一番と感じた。私が用意した話も、身の周りにある店、映画、スポーツ、人、年中行事を題材にして米国の言葉や文化(家族の絆や日常生活)に繋げていくという構成にしたので、その点はうまくいったと確信した。
学年主任から我々の講話でのスライドの使い方に感心され、また児童が長時間真剣に聞き入っていたことに対して賞賛の言葉をいただいた。ABICの活動目的が国際理解の推進であることから、この機会をいただきお役に立てたことを喜びに感じた。また機会があったら内容を更に充実させ、次回はもっと多くの質問が出るようにしたいと思う。最後に、今回の国際理解教室開催に際して、関町北小学校校長先生、担当教諭、日本経済教育センター、ABIC事務局の皆様からいただいたご支援に感謝する。
テーマ(国名) | 講師名 | 元勤務先 |
---|---|---|
中国 | 奥村 稔 | 大丸 |
オーストラリア | 松本 仙作 | ブラザー工業 |
イタリア | 西澤 俊一 | 丸紅 |
フランス | 鈴木 明 | 住友商事 |
ロシア | 千々松 和夫 | 丸紅 |
米国 | 楠 裕行 | 富士ゼロックス情報システム |