ベネズエラ観光庁、
同国観光業者などとの集合写真:
左から相原、ペドロさん、
4人目織辺、その後ろ堀、
右から2人目セサルさん
ベネズエラ伝統音楽のハープ演奏
9月21日から23日迄、東京ビックサイトで開催された「JATA旅博2012」に出展したベネズエラ館ブースで、スペイン語通訳として他のABIC会員織辺重之さん(元住友商事:メキシコ、アルゼンチン等に駐在)、堀英一さん(元パイオニア:ベネズエラ5年など南米経験豊富)と共に、通訳業務に従事した。この「旅博」は旅行好きな方には有名な国際博で人気も高く、筆者も毎年参観してきた。1972年2月から3年間ベネズエラに駐在したので、我が脳裏には格別懐かしい想い出が詰まっており、他のお二方同様、張り切って出勤した。
今年の「旅博」は中国のドタキャンがあったものの、156の国・地域から、708の企業・団体が、1,083の小間を設けて大盛況裡に終了。入場者は金曜日のプレス公開・商談日、一般公開の土日を含む3日間で、12万6千人と過去最大を記録した。
ベネズエラは2年振りに政府観光庁が出展するという力の入れようで、熱い意気込みが感じられた。初日には石川成幸駐日大使もブースに来られ、観光庁出張者、大使館スタッフ、出展業者、我々を暖かく激励して下さった。
「商談日」には多くの旅行会社、ツアーオペレーターなどがブースを訪れ、観光庁より駆けつけたセサルさん、ペドロさんなどを囲み、熱心にベネズエラ旅行について質問攻めにして高い関心を示した。一般公開の週末には9万人が殺到し、正に押すな押すなの大盛況。我がベネズエラ館への来客も極めて多く、3人で手分けしてベストアテンドした。
彼らは二つのタイプに分かれる。①ベネズエラに対する基本的知識を持ち、更に質の高い旅行関連情報を得たい、②ベネズエラについての知識は特に無いが、南米全般に興味があり、ベネズエラにも行ってみたいと漠然と夢見ている、というもの。
我々が一番驚いたのは、殆どの人達が「Salto Angel」(Angel Fall、同国東南部の秘境にあり“落差”世界一を誇る豪快な滝。この地域には有名なテーブルマウンテンもある)について知っていて、「是非あそこに行ってみたい」と強く願っている事実だった。筆者も40年前に彼の地を訪れた事はあるものの、現況については詳しくない。お客さんの鋭い質問を受け、セサルさん、ペドロさんに聞きながら、俄か仕込みのガイドになって、お客さんに説明できる様になった。
ベネズエラブースでは、日本人プロ演奏家によるベネズエラ音楽紹介もあり、多くのお客さんが取り囲み喜んでくれた。セサルさん持参の美味しいベネズエラコーヒーが振る舞われる中、昔懐かしいベネズエラの名曲、「コーヒールンバ」がハープ演奏された時は、皆さんが足を鳴らし、リズムを取りながら、ハミングしていたのが印象的だった。
「旅博」会場では、色彩豊かで派手な衣装をまとった美男美女による民族舞踊が披露され、軽快な音楽が流れる中、魅力的な各国の観光名所がテレビ画面に大写しされる等、実に明るく、楽しく、華やかな雰囲気で大いに盛り上がり、人々は山の様なパンフレット類を袋に押し込んでいた。ベネズエラは観光庁の力強い肝いりもあり、地道にしっかりと、同国が持つ未知の魅力を日本の旅行好きの皆さんに、強くアピール出来たと確信している。
今回の「旅博2012」に参加し、多くの新しい事を学び、新しいアミーゴを得たことは大変嬉しかった。この機会を与えてくれたABICの皆様に厚く御礼申し上げるとともに、ABICの活動が益々広がりを見せていることに深い感銘を受けた。