会場外観
メキシコ大使館商務部PROMÉXICOブース
2013年11月22日―12月1日に東京ビッグサイトで開催されたモーターショーで、唯一国を代表するブースを出展したメキシコ大使館商務部PROMÉXICO館にて、ABICより竹山さん(元伊藤忠商事)、閑林さん(元トーメン)、鈴木さん(元日立ハイテクノロジーズ)と共に通訳としてアテンドを行った。いずれもスペイン語圏で活躍されている猛者の面々で非常に心強い限りであった。
PROMÉXICOはメキシコへの投資・企業進出に力を入れてきており、各種相談の他、東京・名古屋などでセミナーを開催するなどの活動を行っている。今回は参事官アーロン・べラ氏をはじめカレン・ゴンサレスさん、大野華子さんが交互にアテンドした。全員スペイン語・日本語の2カ国語が堪能で、来訪者への対応は非常に丁寧であった。
ショーは主催者発表によると12カ国、178社、426台の試作車、市販車、部品などが出品された。期間中の総来場者数は90万2,800人と前回の2011年より約6万人、7%アップ。メーカー・販売関係者をはじめ、小・中学生の団体、家族連れも多く、特に両土曜日は13万人台を記録し、大盛況だった。なお、同時期に米国、中国でも自動車ショーが開催されており、米国のいわゆるビッグ3は中国に出展し日本はスキップしている。
アテンドしたPROMÉXICOの狙いは、この数年日本の自動車メーカーが次々にNAFTA(米国・カナダ・メキシコ間の北米自由貿易協定)等を利用して北米・中南米市場を狙い、労働・物流等のコストの安いメキシコに進出していることから、これに関連しての相談・照会、またメキシコ国内から2州―サカテカス州(2010年人口151万人)とアグアスカリエンテス州(同149万人)―の州政府、通関・流通・運送・パッケージング業者、工業団地の売り込みで、それぞれの代表者がアテンドした。メキシコは人口1.18億人、平均年齢が26歳と若く、比較的安定した成長を遂げており、現在から将来にわたり有望な市場となっている。
自動車・二輪メーカーのブースの中、メキシコが国として出展していることで、多くの人々がブースを見て「なぜメキシコが?」という顔で通り過ぎたり、聞きにきたりしていた。また、過去メキシコに住んだり旅行したりしたことのある人、これから行こうという人たち、メキシコに行った人を持つご家族、また日本に住むメキシコ人も親しげに数多く当小間を訪れた。
肝心のメキシコ進出関連については、来訪のほとんどの企業の方が進出を決めており、さらに詳細を詰めたい、進出後に増産を見込んでさらに増設したいなどの内容であった。今回出展の部品メーカーのブースをメキシコ側関係者と問い合わせに回ったが、かなりの数の会社は既に進出しているとのことで、このところの進出ブームは一段落の模様である。
ABICのメンバーとしてPROMÉXICOの目的に沿った業務を遂行し、日墨両国の親善に微力ながら貢献できたのなら幸いとするところである。