TNT Japan 2014 受付にて(右から3人目が筆者)
2014年1月29-31日、東京ビッグサイトで開催されたnano tech 2014(第13回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)に併せ、最先端ナノテクノロジー研究に関する国際会議TNT(Trends in Nanotechnology)Japan 2014が行われた。
この会議の主催者Phantoms Foundationは2002年にスペインで設立された政府系NPOで、ナノテクノロジーなど最先端技術をスペイン・EU等先進諸国に紹介するため国際会議やイベントを開催している。今回のイベントを主催者側と入念に準備いただいた西山コーディネーターによると、ABICは過去6年連続でPhantoms Foundationの要請に基づいて同総合展に専門家を派遣してきていて、この度、日本では初めて大規模な国際会議を開催することになり、その受付業務をABICの女性会員にとの相談が、昨年秋頃よりあったとのことである。私はスペイン語専門で英語はあまり自信なかったのだが、数少ない女性会員の一人として、3日間この業務を担当させていただいた。
受付の第一の仕事は、参加者名簿を確認して名札と基調講演者・招待客・一般参加者別に資料を渡すことだった。会議開始直前直後は来場者が殺到して慌ただしかったが、皆で手分けし合いながらできる限りスムーズな応対を心がけた。それが一段落すると、2名が会議場内に入って、壇上の水を取り換えたり、質問者へマイクを渡す作業を担当した。
Phantoms Foundationから来日した職員3名は、英語・スペイン語を流ちょうに駆使し、朝早くから夕方会議終了まであまり休憩もとらず熱心に働いていた。私たちには丁寧に業務内容を説明してくださり、不明点はその都度尋ねることができたので大きな問題や運営上の支障はなかった。
会議プログラムには連日たくさんの講演者が盛り込まれているのにもかかわらず、厳密なタイムキープがされずに質疑応答やポスター・セッションのコーヒーブレイクもしっかり確保しながら進行したので、多少の延長は覚悟していたが、特に初日は時間がだいぶ押してしまい私たちの活動時間もかなり伸びてしまった。
一方、社費での参加者も多く、日本でのやり方と違い、参加費の領収書は会議終了後メールで送るというのが主催者の方針だったが、場所は日本、それでは納得しない参加者もいて、急ぎ館内の文具店で日本の領収書を購入して対応したので事なきを得た場面もあった。
会議内容は専門家による高度先端技術が主体であったため、私にはよく理解できなかったが、さまざまな国から各分野の専門家が最先端技術等について英語で発表し活発な質疑応答が行われていた。日西交流400周年セッションには駐日スペイン大使も来場され、歓迎スピーチも行われた。
ただ、アレンジの都合で大収容人数の会議場で開催されたため、広すぎて聴講者が少なく見受けられたのが、残念な印象だった。今回の業務を担当して、コミュニケーション能力とチームワークの重要性を痛感。自分ももっと自己研鑽を積んで、またこのような場で貢献できるよう努めたい。最後になったが、この様な貴重な活動の場を提供してくれたABICに感謝を申し上げたい。