活動会員のレポート

兵庫国際交流会館での活動

文化・日本語教室活動
 2015年6月からスタートした留学生を対象としたABIC文化教室(空手、華道、書道)は、2016年10月の時点で延べ参加者数は170人となっている。内訳は、空手69人、華道53人、書道48人。兵庫国際交流会館には9、10月で新たに50人が入館し、34ヵ国から約185人の留学生が寄宿し、神戸市を中心に関西の17の大学に通っている。異文化への旺盛な探究心から積極的に各教室に参加している。オリンピック種目入りした空手は、女子も含め従来は4―5人程度であったのが、直近ではアフリカからの学生を中心に急増し、道着が足りないほどになっている。華道では、中国からの受講者一人に対して10回受講した修了証が授与された。本人は中国へ帰国しても華道を続け、現地の人々に教えたいとのことである。書道の受講者は平均2―3人であるが、10月には、非漢字圏のバングラデシュからの学生が参加し、全く初めてであったが、「花鳥風月」をうまく書くことができた。中国からの学生にとり、書道は学校では必修科目ではなく、当初は戸惑っていたがすぐに慣れていた。今回親族が著名な書道家である受講者が参加し、熱心に練習をしていた。
 一方、2015年5月開講の日本語教室は、延べ参加者数は1,552人を超え、とりわけ10月は176人と過去最高を記録した。ABEイニシアティブに基づく多くのアフリカからの学士が、ICTを学ぶため神戸情報大学院大学に入学しているが、彼らは日本語を必要としないことから全くの初心者である。初級クラスにはこれらの学生が積極的に参加し賑わっている。日常生活で少しでも日本語が話せることはそれだけ日本人との交流の幅が広がるので、継続して参加することが望まれる。上級クラスでは、就活を目指す学生にとり有意義なテーマを用意して少しでも役立つようにしている。





秋の新入館生歓迎バザー
 10月14日(金)の新入館生ウエルカムパーテイに続き、10月22日(土)に歓迎バザーが開催された。これで5回目の開催になるが、秋の新入館生50人をはじめ、既入館生と一部外部からの来場者を加え約180人がバザーに参加した。今回もABIC会員および支援企業とその社員、ならびに日本貿易会の役職員等の方々から65箱を超える広範囲な品物を、関西地区のみならず関東地区からも寄贈いただき、5万4,000円の売り上げを得ることができた。この売上代金は、留学生支援活動資金として同館に提供させていただいた。ご支援くださった皆さまには厚く感謝申し上げたい。
 今秋、兵庫国際交流会館には、ABEイニシアティブに基づくマリ、南スーダン、南アフリカ、モロッコ、エチオピア、ナミビア、セネガル等のアフリカ諸国からの留学生に加え、カンボジア、フィリピン、パキスタン、中国、台湾等アジア諸国からも入館している。日本に来て間もない学生にとり、初めての冬を控え皆さまから提供された生活必需品は、極めて安価で販売され払底するほど好評であった。同館の関係者からは次回も是非開催してほしいとの要望があった。バザーには、ABIC関西デスクに加え、日本語講師も参加し入館者との交流も行った。ABIC関西デスクでは、関係者の協力を得てバザー、日本語教室および文化教室以外でも、さらに広範囲な学生支援活動を目指しており、関西在住の会員の皆さま、お知り合いの方々には引き続きご支援、ご協力をお願いしたい。



(関西デスクコーディネーター)