活動会員のレポート

高校生国際交流の集い2018

  たちばな 弘志 ひろし (関西デスクコーディネーター、元 三井物産)


優秀グループと(後列右端が岩城理事長)

参加者全員で

 海外からの留学生と日本人高校生の交流行事「高校生国際交流の集い」は、ABICと関西学院大学との協同イベントとして回を重ね今年(2018年)で12回目の開催となった。このイベントは、大学側の一貫した方針と各方面への配慮、企画・準備からイベントを現場で推進する在学生スタッフの実行力、生徒を本行事に参加させる高等学校側の積極的な姿勢、加えて、海外からの留学生を支援する関係団体の本行事への理解と協力等が一体化したものともいえる。高校生の参加希望者が年々増える傾向にあり、学校側が参加人数を絞ることに苦慮するケースも散見される。
 「高校生国際交流の集い2018」は、関西学院大学西宮上ケ原キャンパスを会場に「自身×発見~It’s your turn!」 というスローガンの下、7月26日、27日の2日間にわたり開催された。参加高校は、大阪府立千里高等学校、大阪府立豊中高等学校、兵庫県立宝塚西高等学校、兵庫県立国際高等学校、兵庫県立長田高等学校、兵庫県立兵庫高等学校、神戸市立葺合ふきあい高等学校、啓明学院高等学校、関西学院高等部、関西学院千里国際高等部の計10校、56人。留学生は、米国、アルゼンチン、ボリビア、パラグアイ、フランス、ドイツ、デンマーク、スロバキア、ガーナ、豪州、ニュージーランド、中国、タイ、インドの計14ヵ国から35人の参加となった。その結果、参加者総数は過去最多の91人となり、運営を受け持つ関学学生スタッフは各学部から総勢39人が参画した。
 2016年3月に関学内に組織されたKGIH(Kwansei Gakuin Global Inspiration with High school)が3年目の活動として本行事の企画、準備、遂行まで全ての作業を担当するとともに、準備段階では参加高等学校と密接にコンタクトを重ね、イベントの円滑な運営を目指した。行事の初日は、関西学院大学研究推進社会連携機構社会連携センター長、野村教授の開会挨拶で始まり、続いて、学生スタッフによる丁寧なオリエンテーションが行われた。
 当日は猛暑日であったが、昼食後、適度に温度管理された体育館で、留学生と高校生は協力しながらレクリエーションに興じ打ち解け合った。今年(2018年)は参加者が多く、10グループに分かれ、学生スタッフのリードによりグループごとに決められたサブテーマにつき高校生と留学生の間でディスカッションが始まった。夕食後は、関学の宿泊施設に移動し、交流を続けた。
 2日目もグループディスカッションを続け、グループごとにまとめた結果を各グループが表現方法に工夫をしながらプレゼンテーションを行った。参加高校からの教諭、留学生を本行事に派遣いただいた機関からの来賓に、ABICも加わり審査の結果、優秀および準優秀グループを選定し、懇親会席上でABIC岩城理事長より表彰状を授与した。次いで野村教授より全参加高校生、留学生に修了証が授与された。最後に岩城理事長より閉会の挨拶が行われ、参加者全員での写真撮影を行い、成功裏にイベントが終了した。
 過去、高校生として参加し、関学に入学後、今度は運営側の学生スタッフとして協力をするというサイクルが生まれて久しく、大学生にとっても教育的側面を有する行事となっている。これからも関係者の意見を取り入れつつ、高校生にとって、また彼らをリードする大学生にとって実りのある行事となるようにしてゆきたい。