活動会員のレポート

高校生国際交流の集い2019

  たちばな 弘志 ひろし (関西デスクコーディネーター、元 三井物産)


岩城理事長による表彰状授与

参加者全員で

 今回で13回目となる日本人高校生と海外からの留学生との交流行事「高校生国際交流の集い2019」が7月25日と26日の2日にわたり、関西学院大学西宮上ケ原キャンパスで開催された。このイベントは、関西学院大学研究推進社会連携機構のスタッフと同大学の学生組織KGIH(Kwansei Gakuin Global Inspiration with High school)が年初から企画を開始し、4月の新学期からは、さらに新入生の参画を得て、留学生受け入れ団体、参加する高等学校と緊密な連携を取りつつ、進行の精度を上げてゆくものである。年を追うごとに高校生の参加希望者が増える傾向にあり、今回も各校との参加希望者数の調整に追われた。
 日本人高校生の参加は大阪府立千里高等学校、大阪府立豊中高等学校、兵庫県立宝塚西高等学校、兵庫県立国際高等学校、兵庫県立長田高等学校、兵庫県立兵庫高等学校、神戸市立葺合高等学校、啓明学院高等学校、関西学院高等部、関西学院千里国際高等部の10校と、新たに参加となった三田学園高等学校と帝塚山学院高等学校を加えた12校、計63人となった。一方、留学生は米国、カナダ、コスタリカ、パナマ、コロンビア、ブラジル、ボリビア、パラグアイ、フランス、ドイツ、デンマーク、ポーランド、ガーナ、タイ、インドネシア、マレーシア、モンゴル、豪州の計18ヵ国から24人の参加となり、参加者総数は計87人となった。
 「未来へはばたけ!-Brand New Myself」というスローガンの下、イベントは関西学院大学の長峯副学長の開会スピーチで始まり、次いで学生スタッフによる丁寧なオリエンテーションが行われた。昼食後、程よく温度管理された体育館で、高校生と留学生は協力しながらゲームとレクリエーションに興じ打ち解け合った。今回も10グループに分かれ、グループごとに決められたSDGs達成へのサブテーマにつき高校生と留学生の間でディスカッションが始まった。例年通り、大学生スタッフは主に英語を介し高校生、留学生と積極的にコミュニケーションを取り、ディスカッションの進行を支援していった。夕食後は、関西学院大学の宿泊施設に移動し、交流を続けた。
 2日目も各グループはプレゼンテーションに向けたディスカッションを続けた。プレゼンテーションではグループごとにパワーポイントを使ったり、寸劇等の手法を駆使したり、互いに協力する姿が見られた。参加高校からの教諭、留学生を本行事に派遣いただいた機関からの来賓、ABICも加わり審査の結果、優秀および準優秀グループを選定し、懇親会席上でABIC岩城理事長より表彰状を授与した。次いで社会連携センター長、野村教授より参加高校生、留学生に修了証が授与された。最後に岩城理事長より閉会のあいさつが行われ、参加者全員での写真撮影を経てイベントは終了した。
 過去に高校生としてこのイベントに参加し、関西学院大学に入学後は運営側で協力をするという好サイクルも維持されている。また、今回は、流ちょうな英語でディスカッションをする日本人高校生が散見されたが、海外生活経験のある高校生と思われ、この行事を取り巻く環境にも変化が見られた。高校生、留学生を取り巻く環境が変わってゆく中でも、普遍的な価値観をお互いに見いだせるような行事として続けてゆきたい。