活動会員のレポート

兵庫国際交流会館(HIH)での活動

日本語広場・日本文化教室
 ABIC日本語広場は、初年度である2015年の受講者延べ数が759人だったが、2018年度は2,126人で過去最高を記録した。これはシリアからの学生・配偶者の7人が熱心に受講したためであるが、2019年度はシリアからの学生が2人のみとなったこともあり、見通しは1,900人ほどと思われる。ABEイニシアティブ(注)によるアフリカからの学生はABIC日本語広場で学び、2018年に引き続き2019年も日本での就職が決まった者が数人おり、講師にとっては喜びもひとしおである。
 一方、文化教室は順調に推移している。人気の高い空手には、マレーシア、南アフリカそれにウガンダの女子学生は男子に交じり参加していて、特にトーゴからの学生はインターンシップで退館した後も熱心に参加していて上達が著しい。華道は2018年に72単位を取得し、准教授の資格を得た中国の学生に続く学生も出てきている。書道については、就職で退館したベトナムの女性が毎回参加しており講師からの評価は非常に高い。また、最近フィリピンからの学生が参加し、全く初体験であるが理解度が早い。

(注)2013年アフリカ開発会議にて安倍首相が提唱した「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ」(African Business Education Initiative for Youth)。5年間で1,000人を受け入れ、教育と企業でのインターンシップの機会を提供するもの。




2019年秋の留学生支援バザー
 10月19日(土)に11回目となる留学生支援バザーが開催された。新入館者約40人をはじめ既入館者を加え約130人が参加した。ABIC会員および支援企業とその社員、ならびに日本貿易会の役職員等の方々から68箱の品物をご寄贈いただき、売り上げは5万1千円超となった。この売上金は、同館の留学生支援活動に提供させていただいた。ご支援くださった皆さまには厚く感謝申し上げます。
 HIH内にある大学コンソーシアムひょうご神戸が主催する丹波篠山の黒豆加工会社訪問などの行事と重なり、学生の一部はバザーに参加できなかったとも聞いている。それでも、電話連絡で友人の依頼の品を購入する学生も見られ、中には台車に積めないほどの数を購入する人もいた。また、不要になった自分の衣類を寄贈する在館者もいた。今回新たに入館した学生は、多くはアフリカからの学生だが、ABEイニシアティブに基づきICT関係の神戸情報大学院大学KIC(Kobe Institute of Computing)が積極的に受け入れているためである。HIHはアフリカ54ヵ国のうちすでに34ヵ国からの学生を受け入れている。暑さの厳しい気候の国々からの学生にとり、厳しい寒さに備え安価で提供された冬用衣料は好評だった。このバザーはRAが主体的に運営しているが、ABIC関西デスクも側面から積極的に支援し来場者との交流を図った。

(関西デスクコーディネーター)