ABICでは、日本語広場での日本語教室、日本文化教室、春・秋のバザー、8月に開催の国際交流フェスティバルでの日本文化体験教室等、さらには居住者の育児健康相談、入園・入学、各種健診等さまざまな支援を行っている。
日本語広場
4月は対面授業4回、オンライン授業34回、5月からはオンライン授業のみの実施になった。対面授業は10月4日から再開したが、新型コロナウイルスの影響もあり再開後2週間は参加者が少なく、いろいろな工夫をして対面授業への参加を呼びかけた結果、徐々に増えてきているが、オンライン授業なら参加できるとする学生が少なからずいるので、今後の課題として捉えている。
オンライン授業は初級1・2、中級そして上級クラスを開き、総レッスン数は250、延べ参加者数は720人。オンライン授業はほとんどの講師にとって初めての経験であり、授業の進め方に不安を抱きながらのスタートだったが、デジタル世代の学生が積極的に参加してくれ、不慣れな講師陣に適切なアドバイスをしてくれた。その結果、講師陣の懸命な努力と相まって日を追うごとに授業の質を高めることができた。
当初、オンライン授業は対面授業の単なる代替策に過ぎないのではとの考え方が支配的だったようだが、時間を重ねていくうちに、デジタル時代ではオンライン授業は対面授業と同様に有用・有益であると日本語広場の多くの講師が認識するに至った。
その理由は第1に、育児、家事雑用に忙殺されている居室から、大学の研究室から等、好きな場所からの参加が可能になる。第2に、対面授業が苦手な人でも気楽に参加できる。第3に、オンライン授業では出席者が周囲を気にせず発言するようになり、授業が活性化する。気楽な気持ちで授業に出席できることは、受講者にとっては大いに意味がある。彼らが日本語を学ぶのは、技能労働者とは異なり、必要性があるからではなく個々人の任意の意思からであり、参加しやすい環境を育むことはとても大切な要素である。第4に、東京国際交流館(TIEC)には入居制限があり学生の入れ替わりが頻繁にあるが、退館して日本国内に滞在している人、帰国した人に対しても日本語の授業が可能になる。国際社会貢献センターを標榜するABICの考え方にまさしく合致するものであり、TIECの学生・家族を中心とした日本語教育の輪が広がり、ひいてはABICの活動範囲の拡大につながる有用かつ貴重な機会を得ることになる。
日本文化教室
茶道、華道、書道、将棋、囲碁、空手の教室を原則おのおの月1回開催。4月から7月までは何とか教室を開いたが、新型コロナウイルス感染拡大により8月、9月は全面的に活動を休止し、10月から茶道、書道、将棋、空手教室を再開、11月には囲碁、華道も再開予定。4教室合計で15人が参加。ほとんど未経験者だったが、参加者は大いに興味を持ったようで、今後も参加者を増やすことに努める。
なお、留学生支援グループの活動としては、上記以外に「日本語講師養成講座」や「会員企業や大学への日本語講師派遣」も行っており、ご関心がありましたら、ABIC事務局へご連絡下さい。
(留学生支援担当コーディネーター)
書道教室
将棋教室
空手教室