活動会員のレポート

高校生国際交流の集い2022

 関西デスクコーディネーター  たちばな 弘志 ひろし (元 三井物産)


参加者全員で

宮本理事長(左端)による表彰状授与

 今回で16回目となる関西学院大学とABICが共催する「高校生国際交流の集い2022」は、新型コロナウイルス感染が収束を見せない中でも留学生が少し戻ってきつつある状況から、行事日程全体にわたる各場面で可能な限りの感染防止対策を講じながら1日目をオンライン、2日目を集合・対面形式で行うこととし、準備が進められた。これに基づき、関西学院大学の学生組織KGIH(Kwansei Gakuin Global Inspiration with High school)メンバーも、参加高等学校の募集、高等学校側の担当教諭との事前協議、留学生受け入れ団体への説明等、開催に向けての準備作業を行うとともに、オンラインと対面のハイブリッド開催に伴う行動シミュレーションを行った。
 今回は共通スローガンを「Better Than Now ~自分の未来を自分の手で~」とし、参加高校生がこの行事を通じ、個々のコミュニケーション、言語スキルの向上を目指し、国際社会とのつながりを持つ機会を実感できるようにとの意味が込められた。参加校は、大阪府立箕面高等学校、兵庫県立国際高等学校、兵庫県立宝塚西高等学校、兵庫県立兵庫高等学校、神戸市立葺合高等学校、関西学院高等部、関西学院千里国際高等部、啓明学院高等学校、帝塚山学院高等学校の計9校で、計33人の高校生が参加した。併せて、12ヵ国から14人の留学生が1日目はオンラインで参加し、2日目はそのうち、米国、イタリア、インド、インドネシア、ベトナム、マレーシア、モンゴル、ラオス8ヵ国からの8人が対面で参加した。関西学院大学からは、KGIHの学生31人が本行事の推進役となった。
 8月4日、関西学院大学研究推進社会連携機構社会連携センター長 野村教授による開会あいさつで行事がスタートし、KGIHによるオリエンテーション、次いで起業を実践した大阪大学の現役学生が社会貢献につながるカフェの経営について英語で基調講演を行った。午後から、参加者はレクリエーションプログラムを通じて親睦を深め、SDGsの目標に沿ったテーマについて9グループに分かれてオンラインによるディスカッションに入った。
 2日目は関西学院大学西宮上ケ原キャンパス内の教室に場所を移し、KGIH学生の指導の下、各グループによるディスカッションが続けられた。各グループはおのおののテーマに基づく課題を解決するためのビジネスプランを作成した。プレゼンテーションは、3年ぶりの対面による発表会となるため、会場の座席間隔の確保、発表後の軽い飲食を伴う懇親会の断念などの対策が取られた。プレゼンテーションは各グループとも、全員で協力しつつ、定められた時間内で熱心に行われた。参加高等学校の教諭、ABIC宮本理事長、宮崎事務局長も今回は会場で審査、採点、評価に参画した。閉会式では宮本理事長がスピーチの上、審査結果に基づき、上位3グループに表彰状を授与した。次に、関西学院大学社会連携センター長 野村教授が参加者全員に修了証を授与した。
 今回は一部対面での開催となったが、関西学院大学研究推進社会連携機構のご尽力により円滑な運営が行われた。オンラインによる実施を余儀なくされた2年間を経て、一部対面での実施を決断された関係者の皆さまの英断に改めて感謝したい。2023年度以降は全日程が対面による実施となるよう願っている。