活動会員のレポート

全国中学生作文コンテスト東京都大会の一次審査を担当


審査会の様子

 ABICは、日本国際連合協会東京都本部からの委託事業として、「国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト東京都大会」の一次審査を担当した。
 同大会は外務省と公益財団法人日本国際連合協会が主催する「国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト」の東京都大会に当たり、2022年が62回目となる。同大会では、毎回、課題(テーマ)が決められており、2022年の課題は、①持続可能な開発目標(SDGs)の中で一つ目標を選ぶとしたら、どのような理由でどの目標を選ぶか。また、その目標をどのように達成するか。②今の国連に何が求められているのか。③争いや差別のない世界にするために国連と私たちができること。の三つであった。その中から一つを選び、400字詰め原稿用紙約4枚に自分の意見をまとめるものであった。
 審査にあたり、SDGsについて審査員が内容を勉強、確認しておく必要があるだろうということで、日本貿易会の協力を得て、事前にオンラインでSDGsの勉強会を開催した。9月6日から4日間、ABIC会員8人を含む計17人で一次審査を行った。審査では、応募数が予想より多かったため、他の作品との比較に苦労していた。また、審査基準はあったものの、一作品を複数の審査員で担当したため、作品によっては評価が分かれたものがあった。日本国際連合協会東京都本部による二次審査を経て、東京都大会の入賞者が決定した。その中で特賞に選ばれた2作品が全国大会に推薦された。本大会には東京都を含め全国から3,381作品の応募があり、予選を通過した45作品の中から18作品が入賞した。そのうちの一つは東京都本部が推薦した作品であった。(金賞受賞)
 審査を担当したABIC会員は、中学生が課題について真摯しんしに受け止め、しっかりした自分の意見を述べている作品が多かったと、驚くとともに高く評価していた。また、自らの体験が本件への関心、応募につながったとしている中学生もいて、この年代での実体験の重要性を改めて感じるとともに、自らの体験を思い起こしたという会員もいた。
 本委託事業を紹介してくれた一般財団法人東京都つながり創生財団は、同財団からの以下の寄稿にもあるように、地域コミュニティーの活性化を支援しており、今後、ABICとのコラボ事業の展開を期待している。

(小中高校国際理解教育グループ)


東京都つながり創生財団について

   

一般財団法人東京都つながり創生財団
                               多文化共生課 江坂えさか 静子しずこ

 東京都つながり創生財団は、東京の活力の源泉である「人」と「人」をつなぎ、地域コミュニティーの活性化を支援する団体として2020年10月に東京都により設立されました。都民一人一人が輝く社会の実現を目指し、「多文化共生社会づくり」と「共助社会づくり」を推進しています。
 「多文化共生社会づくり」では、15言語で電話相談を行う「東京都多言語相談ナビ(TMC Navi)」の他、東京都で暮らす外国人とその支援者、広く多文化共生に興味を持つ人などが情報を一元的に取得できる「東京都多文化共生ポータルサイト」や、地域のボランティアによる日本語教室を検索できる「東京日本語教室サイト」を運営、また、地域で多文化共生に関する課題を解決する人材の育成を目指した「多文化共生コーディネーター研修」などを実施しています。
 「共助社会づくり」では、ボランティア活動に関心のある人と受け入れ団体の双方に有益な情報を収集・提供するウェブサイト「東京ボランティアレガシーネットワーク」の運営や、弊財団と区市町村等からなる支援チームが、個別に町会・自治会の相談に乗りながら、事業の企画提案から実施までをトータルで伴走支援する「町会・自治会応援キャラバン」事業などを行っています。
 2022年10月で設立から2年がたった弊財団は、まだまだ十分な活動ができているとはいえませんが、今後も地域の活性化に向けて尽力して参りたいと思います。ぜひ、長年にわたり世界でご活躍されてきたABIC会員の皆さまのお力もお貸しいただけますと幸いです。  

ウェブサイト https://www.tokyo-tsunagari.or.jp