活動会員のレポート

日本と香港の架け橋を目指して

NPO法人日本香港協会 事務局長  近藤 こんどう おさむ (元 みずほ銀行)


25年前に住んでいた香港のマンションの庭にて

香港の下町(香港フォーラム訪問時)

 ABICに紹介していただきNPO法人日本香港協会に着任して、この6月でちょうど丸1年になる。この1年はあっという間に過ぎ去った1年であった。
 1995年から1999年の4年間香港に勤務していたといっても、帰国してはや25年。一抹の不安はあったが、長年銀行で勤務していたこともあり、また、スタートアップ企業の顧問の仕事も数年していたので、幸いなことに、協会の管理面や経理面については、大きな戸惑いもなく始めることができた。
 ルーティン業務としては、毎日各理事(現在26人)や会員から送られてくるメールのチェックと返信、セミナーやイベント等行事の準備状況の全体的な進捗しんちょく管理(個々の行事の推進主体は各委員会)、毎月開催される理事会の招集やハイブリット開催の準備、理事会の議事録作成、NPO法人の日々の会計処理(事務局員が起票した伝票を会計ソフトに入力)、関係団体との連携など多岐にわたる。
 契約上の勤務体系は、毎月定額支給で週2日10時から17時までだが、まずその時間に終わることはなく、繁忙時は19-20時になることも茶飯事。場合によってはそれ以降も仕事せざるを得ないときもあるが、借りている事務所との関係上、20時以降は業務をできない。また、繁忙時は週3-4日勤務のときもある。
 イベント(セミナーや交流会)も多く、網羅的に記載すると、単発イベントである法人会員交流会、ドラゴンボートレース、ビジネス座談会、会員懇親ゴルフ大会、大型シンポジウム(日本と香港に係る)、香港フォーラム(香港で開催されるビジネス協会の世界大会)、クリスマスパーティー、総会などに加え、毎年5-6ヵ月の期間開催される「華人経営研究講座」や年間を前期・後期に分けて6ヵ月ごとに行う広東語教室があり、年会費の徴収業務(個人会員約300人、法人会員50社弱)の他、各種イベントの申込管理や受講料・参加料等の徴収管理業務が発生する。
 多忙を極める日々ではあるが、さまざまなイベントでのネットワーキングや会員の皆さまとの交流は大変有意義で楽しい。まだわずか1年間の勤務ではあるが、各イベントに積極的に参加していただく会員の方も多く、だんだんと顔見知りの方が増えていく楽しみは、代え難いものがある。また、各種活動を推進していく中で、香港に駐在し現地の代表を歴任した理事の皆さんと意見交換することは、自分自身への大きな刺激になる。毎月の理事会も和やかな雰囲気の中で意見が交わされる。香港フォーラム(毎年全世界から30数ヵ国、約300人が集まる)やアジア各地で毎年持ち回りで開催されるアジアフォーラムで、香港人を中心とした各国の出席者と交流できることは大きな楽しみの一つである。
 現在協会は大きく分けて四つの委員会(ビジネス交流、学術スポーツ交流、文化交流、広東語教室)で構成されているが、いくつかの委員会を兼務して、活躍している理事も多い。各理事はボランティアで活動しており頭が下がる。イベントや委員会によっては事務局がある程度サポートしていかないとワークしないものもある。事務局長は協会全体の運営がスムーズにいくよう会長や理事をサポートすることと心得ており、大変ではあるが、運営面の変えるべき点は変えていき、協会が日本と香港のより強固な架け橋となれるよう、微力ではあるがあと数年は頑張っていきたい。