マンスリー・レポート No.34 (2003年10月)
活動会員のレポート
  コーディネートされたコーディネーターの初体験
    外国企業支援コーディネーター 大道 豊彦(元 住友商事)

 「外国企業の日本進出支援担当」のコーディネーターということで、私は日本で開催される見本市への出展や日本企業との商談のために来日する外国の会社に対し、ABIC活動会員の中から適任者を選んで通訳として紹介する仕事などをしている。

 その私が別のコーディネーターにコーディネートされ、群馬県にある小企業のアドバイザーになって1年が経つ。この間、同社が開発したユニークな脈拍計の対米輸出を実現するため、格安報酬にもかかわらず、ABICの名に恥じない働きをしてきたと勝手に思っている次第。

 まず、ディストリビューター(販売店)を募集すべく、各種資料から洗い出した数十社に手紙を出し、反応のあった先にサンプルと希望契約条件を提示したうえで、Eメールで交渉を続けてきた。とは言え、製品の評価問題が予想外に手間取り、販売店はまだ決まっていない。

 ともあれ、去る8月上旬、米国コロラド州デンバーの健康機器関係の見本市にこの脈拍計を出展し、社長以下が行くことになったので同行した。本来、私の役目は販売店候補先との契約の詰めにあったのだが、手違いがあって通訳が来なくなったため、私がブースのアテンダントも務めざるを得なくなってしまったのだ。しかし、このハプニングのお陰で図らずも、東京ビッグサイトや幕張メッセで活躍いただいているABIC会員の方々のご苦労を初めて自ら体験することができたというわけである。

 蛇足ながら、初体験と言えば、エコノミークラスでの出張もこれが初めてなら、米国内線搭乗時に靴もベルトもコンベヤーに載せるよう命じられた結果、裸足のままズボンを押さえながら金属探知機をくぐる羽目になったのも無論、初めてであった。

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