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一橋大学大学院での講義 |
2004年2月に、米国系ITコンサルティング企業ガートナージャパンを退社した後、たまたま目にした雑誌『AERA』の中でABIC会員が大学で講師をしている記事を読んだ私は、早速、ABIC会員登録をしました。2006年5月に文京学院大学で講義を、横浜商科大学では「国際経済事情」後期の「ビジネス・コミュニケーション」を、一橋大学大学院社会学研究科では「プレゼンテーション技法養成講座」を、念願であった立命館APUでは、「2006年度秋セメスタ−Business
Communication」の講義をする機会を得ました。
立命館大学アジア・パシフィク(大分県別府市)では、第1回講義冒頭において大分県平松前知事が提唱された「一村一品」キャンペーン(2006年2月より経済産業省が実施)を紹介し、“Think
globally, Act locally”というメッセージを伝えました。私がEU(欧州委員会)で広報文化担当官を務めていた際に平松知事には大変お世話になりましたので、恩返しが出来たと喜んでおります。
一橋大学大学院では、(1) ビジネス現場でのプレゼンテーションと (2) 英語プレゼンテーションを講義しましたが、図、写真、イラストを挿入したPowerPointスライド作成は、受講生に役立ったと思います。
横浜商科大学では、初めに、「日本人として、国際人としてのマナーが肝心であり、プロフェッショナルとは、契約を交わし業績に対する対価としての報酬を得るのだから、プロの道は厳しい」と苦言を呈して、「自分が一体、何になりたいのか」そうした目標を早い時期に見つけて、誠実に邁進すれば、夢は叶うものだというエールを送りましたが、生徒から多くの反響がありました。外資系企業において、同僚や上司が外国人であったという経験談にも興味を示していました。ビジネス現場から学んだ経験から常に伝えることは、「コミュニケーション不足」を挙げ、国際人=英語の出来る人ではないこと、「論理的思考」と「対人力」が必須のスキルであることです。
自己紹介をする際には、私のキャリアの歴史とその時代背景、今日に至るまでの「世界経済のグローバル化」に必ず触れます。講義内容は、一貫して「グローバル・ビジネスパーソンに求められるスキル」として、
- 言語(英語力)を含むコミュニケーション・スキル
- ビジネス・スキル
- プロフェッショナル・スキル
を挙げ、次に、「グローバル・マインドセット」5項目から「オープンマインド」と「Integrity」(有言実行)を強調します。私独自の教材として、マーケティング手法で知られるSWOTチャートを用いてWorkshop形式による演習「コミュニケーション・スキル分析」をし、その分析シートを基に「PDCAシート」を作成し、個々の「スキル目標シート」を作成します。一方通行で「聴く」だけの授業ではなく、インタラクティブ(双方向)で授業に「参画」させて個性を引き出すのに有効です。内容は少々難易度が高くても、大学院生や留学生であっても、私が真摯に「信念」を伝えると、学生にも「魂」が伝わるようで、最後に拍手を頂戴したりすると講師冥利に尽きます。今後も、より多くの機会を与えていただき、「異文化コミュニケーター」講師としての魅力をさらに高め、内容を充実させたいと願っております。
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