マンスリー・レポート No.104 (2009年8月)
活動会員のレポート
  日本貿易会・ABIC・関西学院大学・青山学院大学共催プロジェクト
       

関西での参加者

1.第3回高校生国際交流の集い
 日本貿易会並びにABICは関西学院大学(7月24日、25日)、青山学院大学(7月25日、26日)と第3回高大連携プログラム「高校生国際交流の集い」を開催した。
 今回は、米州、ヨーロッ、アジア諸国からの留学生も参加して、大学生ボランティアが企画から運営まで中心的役割を担いつつ高校生をリードし、大学教授、社会人が側面支援を行う産学協同の試みとして、日本と米州、ヨーロッパ、アジア諸国の高校生が寝食を共にして語り合う国際交流の場を提供した。
 関西は米国領事館(大阪・神戸)、民間国際教育交流団体のAFS大阪支部、関東は米国大使館・広報文化交流部、AFS日本協会東京支部が協力団体で参加した。

関西 グループ発表会

関西(7月24〜25日)
 関西学院大学上ヶ原キャンパスを会場に「We are one ─友に会い共に知ろう」をテーマに開催した。参加高校生は、兵庫県立宝塚西高等学校、兵庫県立国際高等学校、大阪府立箕面高等学校、大阪府立千里高等学校、私立啓明学院高等学校、関西学院高等部から計41名、AFS短期、長期留学生総数は18名、国籍数は昨年より増えて、米国、ボリビア、イタリア、フィンランド、ブルガリア、インド、スリランカ、タイ、インドネシア、フィリピン、香港 計 11ヶ国。
 初日は、関西学院大学浅野副学長の開会の挨拶、グルーベル関西学院院長の講演、駐大阪・神戸米国総領事館関西アメリカンセンターのヘッケンバック館長によるユーモア溢れる講演があった。開会直後のレクレーションを通じ、参加者は直ぐに互いに打ち解け、「伝統」、「流行」、「趣味」、「学校生活」、「恋愛」、「家族」をテーマとした6グループに分かれ、大学生の指導によりディスカッションを行った。
 2日目もグループディスカッションを続け、午後にグループ毎に各々工夫をこらした方法で結果を発表。関学非常勤講師大西加奈子氏によるウィットに満ちた英語での講評、名鏡ABIC事務局長と橘プロジェクトスタッフも審査に参加して採点評価を行った。修了式では名鏡ABIC事務局長による優秀グループの表彰、浅野関学副学長による修了証の授与、閉会挨拶が行われ、更に茶話会では、大学生が編集した期間中のスナップ写真が次々とスライドで映し出され、全員が楽しい思い出を共有できた。参加者は互いに別れを惜しみながら散会した。

関東での参加者

関東(7月25日〜26日)
 昨年、一昨年に引き続き、丸紅鰍フ協力により丸紅多摩センター研修所で、「Love the difference」の主題の下にグループ毎に独自・個別に討議テーマを決め、討議をした。 参加した高校生は、横浜市立横浜商業高等学校、東京学芸大学附属高等学校、青山学院高等部、埼玉県立浦和高等学校、神奈川県立相模原高等学校、私立横須賀学院高等学校から日本人30名、アメリカ、カナダ、イタリア、スウェーデン、ブルガリア、香港から来日中のAFS交換短期留学高校生16名の計46名。リード役は青山学院大学大学生、AFSボランティア大学生の計10名である。
関東 最優秀として表彰されたグループの発表
 初日は、天野日本貿易会専務理事の開会挨拶の後、アメリカ大使館広報・文化交流部のレーヴェン・ムーア氏が「Thirst」と題し、世界の喫緊の課題である水資源枯渇化傾向について警鐘を鳴らす、時宜を得た英語スピーチを行い、好評であった。午後は貿易ゲームを通して全体の融和と連帯感の醸成を図った。その後夕食を挟み2回のグループディスカッションでグループ毎に個別テーマを決め、全体に公開した。夕食後は3回のグループディスカッションを午後10時まで行った。
 2日目、朝食後のスポーツレクリエーションはドッジボールで連帯感を高めた。午前中グループディスカッションを1回行い、更に昼食後まとめのグループディスカッションを経て、グループごとに英語で発表。参加高校生全員による投票で最優秀グループを選び、名鏡ABIC事務局長から表彰ならびに賞品が授与された。続いて長谷川青山学院大学副学長による講評、三幣日本貿易会常務理事兼ABIC理事長の閉会挨拶、参会者全員の記念撮影後、交流会を経て散会した。

(高校生国際交流の集い担当 大西おおにし 稔男としおたちばな 弘志ひろし角井かくい 信行のぶゆき川俣かわまた 二郎じろう

 

2.関西学院大学・高大連携講座 アメリカ理解教育
 2006年パイロット授業として始まった高大連携授業は、今年で4年目を迎えた。今年は、8月3日〜6日の4日間に亘り関西学院大学上ヶ原キャンパスで実施された。

【特別講演】
駐大阪・神戸米国総領事館 アイダ・ヘッケンバック関西アメリカンセンター館長
「アメリカ南部地方の歴史とそこに住む人々について」
【講師陣容と講演】
関西学院大学 杉山直人 経済学部教授 「南部 奴隷制と公民権運動」
増永俊一 経済学部教授 「ニューイングランド アメリカ合衆国の起源:
植民地時代とその後」
平山健二郎 経済学部教授 「ニューヨーク ウォール街とアメリカ経済」
塚田幸光 法学部准教授 「ハリウッド映画とネイティブアメリカン」
スティーブン・
シルバー
経済学部英語常勤講師 「フロリダ ヒスパニック系アメリカ人と
その文化」
摂南大学 家本真実 法学部講師 「ヒップホップ音楽について」
ABIC 横舘久宣 会員 「ジャズについて」
  森川建夫 会員 「サブプライム問題と金融バブル」
【受講生】
 大学生は関西学院大学計8名、高校生は計16名(兵庫県立宝塚西高等学校、大阪府立箕面高等学校、関西学院高等部)参加。今年は、大学生2名、高校生4名で1グループ、計4グループを形成し、聴講後、グループに分かれて、最終日に行うプレゼンテーションテーマを自ら設定し、毎日グループディスカションを行う形式となった。高大生共に聴講により得た知識をベースに、関心事項を整理する一方、大学生は、高校生に対しプレゼンテーションを指導する立場を経験する機会でもあった。関西学院大学側リーダーの杉山教授と宝塚西高校の鈴木教諭が、事前に大学生に対し高校生指導の要点を指摘、準備されたことが、今回本講座の効果を高めることに結びついた。

開会式にて
ヘッケンバック関西アメリカンセンター館長と 杉山教授

 最終日にグループ毎にプレゼンテーションが行われた。関西学院大学講師、参加校教諭、ABICメンバーが各グループの発表結果を審査した結果、「ベトナム戦争と反戦運動」をテーマとしたグループに杉山教授より優秀グループ賞品が授与され、参加高校生全員に高大連携授業の修了証が授与された。出席された高校教諭から一様に本講座に対する教育効果と謝意が表明され、天野日本貿易会専務理事、浅野副学長の閉会挨拶をもって、連携講座は成功裏に終了した。

(関西デスク 大西おおにし 稔男としおたちばな 弘志ひろし

横舘ABIC講師 森川ABIC講師
 
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